top of page
検索

身体のGPS

8月24日
読了時間: 6分

私は初めてヨガをした時、

「呼吸を感じましょう」と言われ、

「え!呼吸⁈

そんなの意識したことなかった!!」と驚き、


ヨガのポーズを取ると

気づいていなかった体の左右差や固さに

更に驚き、

今までいかに自分自身の身体に

「無関心」だったのかを痛感させられました。



体は動いて当たり前と思っていましたが、

車も車検があったり、

機械や道具なども手入れしないと

調子悪くなったり、壊れてしまうように、

体も意識を向けて労らないと、

そりゃあ体調崩すよなぁ…と

とても反省しました。



私たちは普段、外ばかり見ています。


人の表情、スマホの画面、時計、仕事。


そして

調べれば沢山の情報を得ることができる

現代社会。


外側の世界のことに博識だとしても、


果たして私たちは

肝心な「自分自身の体」について

本当に理解できているのでしょうか。


本来、自分の体を一番理解することが

できるのは自分自身です。



「年だからしょうがない…」などと

諦めていた慢性的な過緊張、痛み。


今回から2回に分けて、

体への認識が深まることで

その痛みや不調が無くなるメカニズムを、

脳神経学の角度から解明していきます!!


まずは鍵を握る、「ボディマップ」について

紐解いていきましょう



✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎



私たちは脳の中に「ボディマップ」という、

自分自身の体の感覚や、動きに関する

内部的な地図を持っています。


身体の各部位から送られてくる

触覚、圧覚、温度覚、痛覚などの

情報を整理し、

私たちが「自分の身体」として

認識するための基盤となっている、

いわば自分専用のGPSのようなものです。



この地図が、

最新の高解像度のマップのように正確であれば、

身体は効率よく、楽に動き、

パフォーマンスや柔軟性も向上するのですが、


圏外で表示がうまくいかないように、

曖昧だったり、乱れていると、、、


本来使うべき筋肉や関節がうまく機能せず

身体の他の部分がその役割を補おうとし、

余分な力が入って体がこわばったり、


慢性痛や歪み、ケガの原因となってしまうのです



では、

なぜボディマップは乱れるのでしょうか。



その原因は

日常のあらゆるところに潜んでいて、

大きく分けると以下のような理由があります


↓↓↓



① 身体を使わない・同じ動きを繰り返す


脳は、使う情報を更新し、

使わない情報を曖昧にしていきます。


たとえば、


  • 長時間座っている

  • 片側ばかりで立つ

  • 同じ姿勢で仕事をする

  • 怪我をして身体を動かさない


などが続くと、

その部分の「位置・動き」の情報が

粗くなることがあります。


⸻


② 痛みやケガがある


痛みがあると脳は、


「ここは危険だから、

あまり動かさないようにしよう」


という防御的な身体モデルを作ります。


すると、

実際には動かせる範囲まで

「動かしてはいけない場所」のように感じたり、反対に周囲の筋肉を

過剰に緊張させたりします。


つまり、

痛みそのものだけでなく、

「痛みに対する脳の予測」によって

ボディマップが変化することもあります。


⸻


③ 視覚に頼りすぎる


身体を感じるとき、脳は


  • 視覚

  • 触覚

  • 筋肉・腱・関節からの感覚(固有感覚)

  • 内受容感覚

  • 前庭感覚


などを組み合わせています。


たとえば

「足を見ないと、

足がどこにあるのか分かりにくい」

という場合、

身体内部からの情報が曖昧になっている

可能性があります。


⸻


④ ストレスや緊張


これも重要です。


強いストレスが続くと、

身体は「安全に探索する」よりも

「危険に備える」モードになりやすくなります。


すると、


呼吸・筋緊張・心拍・姿勢・注意の向き


などが変化し、

身体から入ってくる情報の質も変わります。


その結果、

身体の一部分を感じにくくなったり、

逆に一部分だけを過剰に感じたり

することがあります。


⸻


⑤ 身体の成長・変化


身体はずっと同じではありません。


成長、加齢、妊娠・出産、筋肉量の変化、

体重変化、運動習慣の変化などによって、

身体そのものが変わります。


でも、

脳の身体地図は瞬間的に書き換わるわけでは

ありません


なので、日々、

身体へ注意深く意識を向けていないと、


「以前の身体の感覚」と「今の身体」


の間にズレが生じることがあります。


⸻


更にボディマップは、


過去の経験+現在の感覚+予測


が連携して作られており、


「実際の身体 → 脳が認識する」


だけではなく、


「脳が予測する → 身体の感じ方にも影響する」


という双方向の関係があります。


たとえば、

肩を「硬い」「動かしにくい」と

「思いこんでいる」と、

実際の動きや筋緊張もその認識に

影響されることがあります。



✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎



このように、

日常で起こる様々なことが原因で

乱れてしまうボディマップなのですが、



地図がぼやけた身体部分は

まるで真っ暗闇の見知らぬ部屋のようなもので


そんな部屋に足を踏み入れることは

恐怖や不安を感じるはずです。


脳も同じで

見失っている身体部分があれば、

そこを動かそとすると

「そこに行くな!!危ないぞ!!」

という保護信号、警報が送られます。


実は

その保護信号が

慢性痛、こわばりを作り出している

正体なのです。



では、

この、保護信号、警報を止めるためには…



暗闇に懐中電灯をつけて

部屋の様子が分かれば怖くなくなるように、


これまで光が当たらず、

認識が曖昧になっていた領域に

「豊かな感覚の入力」をしていくことなのです。



見失っていた部分に

意識の光を隅々まで行きわたらせることで

恐怖は取り除かれ、

脳は「痛み」という警報を鳴らす必要が

無くなります。


そして、

「豊かな感覚を入力していく」には…

まさしく!

ヨガのゆっくりした呼吸、ポーズが

うってつけなのです!!



💫



ヨガのポーズで、

ゆっくりと

意識的に身体を動かしながら、


「足裏のどこに体重がある?」

「骨盤はどちらに傾いている?」

「肋骨は呼吸でどう動く?」

「肩甲骨はどこへ動いている?」

「背骨は今どうなっている?」


と観察すると、


脳に新しい身体情報を

大量に送り込むことができます。


それが

曖昧でぼやけていた地図を

精密に、鮮明に!していきます。



しかも、

鏡を見ずに

身体の内側から感じる練習をすると、

視覚だけに頼らない身体認識も育てられます。




更に!!


ボディマップは、固定されたものではなく、

日々の経験や練習によって、常に変化し、

更新されています。


脳には「神経可塑性」が備わっています。

これは、生涯を通して、

新しい神経接続を形成し、

脳が自らを再編成する能力のことで、


経験によって、

脳が自ら配線を作り変えていく力であり、

いつでも、何歳になっても!!

新しく学んで変化することができるのです。


自分の身体を

意識的に動かしたり、触れる時間を

増やすことで、

脳に質の良い情報が送られ、

よりボディマップを鮮明に、機能的なものに

育てていくことができます。



💫



一般的には、

薬や整体など、外側からの介入で、

不調を何とか取り除こうとしがちですが、

それは一時凌ぎにすぎません。


(もちろん、

怪我や酷い痛みなどの場合は助けてもらうことも必要で、大切です🙇‍♀️)



実は


内側に意識を向け、

自分自身への理解を深めることが、


慢性痛や不調からの解放への


1番の近道なのです。



✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎


今回も長く長くなりましたが…

最後まで読んでくださり、

ありがとうございました!!😊🙏✨



次回は、


「身体の内側で今何が起きているか」の

情報を感じ取る

「内受容感覚」について紐解いていきます!


ボディマップと共に豊かになると、相乗効果で

「自分の身体を自分で感じ取る力」がより精密になっていきます


お楽しみに!!

 
 
 

コメント


bottom of page